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結構衝撃的だったこの一戦。まさかワールド大山空手正道会館が戦う日が来ようとは…。当時極真ウエイト制にやっとこさ参戦出来たところなのに、こんなに大々的に極真会館を出た流派と(興業色の強い)戦って大丈夫?と外野から余計な心配をしておりました。
私はてっきりこの対決が大阪府立体育館で行われるものだと思っていましたが、残念ながら東京で行われたために生観戦することが出来ませんでした。
後に石井館長が語った所によると、当初は地元である大阪でやるつもりだったが、大山茂師範
「ダメだよ館長、東京でやらなきゃ~」
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と言われて東京開催になったとか。前年、時の人だったピーター・スミットを大阪の全日本大会へ招聘した実績があったので、ウイリー・ウイリアムスを大阪で観られる!と期待しておったのですが…(泣)
もっとも、初めて東京で興業をやったことでそのマーケットの大きさが大阪とは比べものにならないことに石井館長が気付き、2年後のK-1に繋がったのであれば東京開催でよかったのでしょうけれど。
試合は佐竹選手の文句ない判定勝ち。まぁこれより7年前、84年に開催の極真世界大会(第三回)の時点で先代館長によると
「ウイリーはねぇ、あの大会の頃は全然練習してなかったのに連れて来られたんですよ。」
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と既に極真会館を離れていたにも関わらず裏情報を審査会講話で仰ってましたので、当時の両者の実力差を考えれば順当な結果と言えるでしょう。それでも
「あの(状態の)ウイリーなら佐竹でなくとも勝てたさ。」
と言う声に対し、夢枕獏氏が記事の中で
「”やれば勝てる”と”やって勝った”には天と地ほどの差がある」
と書かれていたのには共感いたしました。
試合翌日、偶然夜勤明けとなって大会の様子を報じた大阪スポーツを片手に喫茶店でモーニングを食べたのも懐かしい思い出。
またこの試合を収めたビデオを梅田のレンタルビデオ店(今はもう無い)で偶然発見し、1泊2日700円とか今ならボッタクリ価格と言われそうな料金を払って観ました。正直途中で寝ました(笑)。でも、試合前の大山茂師範の言葉。
「強さを求めて行ったら一つになるんじゃないの?だって富士山一つしかないもん。」
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なるほど、登る道は違えどみんな最強と言う富士山の山頂を目指しているわけですね。
この大会は後の(TV)格闘技ブーム前夜であると同時に、心に残る言葉が二つも飛び出してきたと言う意味で印象に残った試合なのでした。
by osaka-kenyukai | 2014-08-12 23:58 | 活動近況「結構鍛えてます」