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第4回正道会館全日本大会観戦記その④
90年代フルコンタクト空手界において偉大な戦績を残した白蓮会館の南豪宏選手。
88年12月の第4回白蓮会館全日本大会で柳沢聡行選手を破り優勝、一躍空手界のトップ選手として有名になりましたが、この時の勝利に対するモチベーションが同年東京で行われたカラテリアルチャンピオン決定トーナメント2回戦において、杉原館長を膝蹴り一本勝ちで下した柳沢選手を倒し、師の仇を取る事であった、とインタビューで語られてました。 実は柳沢選手と杉原館長、この85年の正道全日本で対戦していたのです。初出場ながら、新人戦王者で伸び盛りでもある柳沢選手と、当時珍しかった30歳を過ぎてのトーナメント出場ながら、鬼気迫る迫力で攻める杉原館長の一戦は両陣営の声援も飛び交い、大そうな熱戦となりました。 ※リアルチャンピオン大会のパンフレット。右側上下に杉原館長、柳沢選手。二回戦で両者が激突しました。 途中、柳沢選手の必殺技(表現が古いですね)である膝蹴りが杉原館長の顎にヒット! 当時の大会を記録したビデオでは、膝蹴りがヒットした瞬間ストップモーションになっているのですが、私の記憶では杉原館長は動きが止まるか膝をついて、複数の副審が技有りのコールをしたと思います。 熱線の模様は新人戦トーナメント表の表紙にも!そして主審は中山師範! これまた(?)本部席から『今の技有りじゃぁないよね』と言う指示があり、試割り判定にもつれた大熱戦は僅差で杉原館長に軍配が上がったのでした。 前々年に他流派で初出場で3位入賞実績のある館長という、凄い強豪相手に善戦していただけに柳沢選手も悔しかったのではないでしょうか? 後のリアルチャンピオントーナメントでの膝蹴り一本勝ちは、柳沢選手にとってのリベンジ戦であり、更にそのリベンジを南選手が果たす。 当時は結構こうした因縁の対決ってのが結構ありまして、作られたモノでないだけに煽りVTRや、イベントプロデューサーの無理やりなストーリー作りなど無くても、充分に観客席まで伝わってくるものがありました。 (続く)
by osaka-kenyukai
| 2001-12-31 22:32
| 連載:拳友会遊戯
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